ついに
ついに大学図書館の書庫にまで行き,70年代までタイムスリップ。「教育工学の原理と方法」という坂元先生の本は,骨太だった。あらゆる原稿で引用されている教授学習過程の図は,集約すると2パターンの引用があり,原典に当たる必要があった。結果,2パターンとも書かれていた。なるほど。
岸本唯博監修「OHP/教育」松下教育研究財団編が,OHPの活用法ではかなり詳しく書かれているように思える。昭和42年のOHPの普及率をみると,小学校は2.1%,高校は29.0%である。OHPは高校から普及が始まったことが,実物投影機の普及とは異なるだろう。OHPのプラス面として,「教師と児童・生徒が対面した形で教材提示が出来る」など15件が示されているが,いずれも実物投影機でも可能なことであった。
また提示法として,「板書代替法」など17の方法が示されている。この中で「効果的提示法」の一つとして「フラッシュ法」がある。フラッシュカードを
OHPで提示することを「フラッシュ法」と名付けている。これら17の方法も実物投影機でも出来るし,PCを使えばより効果的に活用できるように思う。
一方,OHPのマイナス面として,
a)OHPは動きを伴う,まとまった叙述を苦手としている
b)OHPは光をとおす材料による教材提示に限定されがちである
c)OHPは透明な材料を使ったものでも,その形や厚さによっては正しい映像が得られない(試験管など)
d)TP用のシート材料やそれにカラーペンで彩色したものは,長い時間たつと変化して見にくくなる
など4件が示されている。これらはいずれも実物投影機やプロジェクタといったICT活用ではほとんど克服されている。
ただ,本書を読む限り,OHPの最大のマイナス面は,OHPシート(TP)を事前に作ることにあるように思う。はさみや定規,コンパス,テープなどを用いてかなり複雑なシートの作り方まで紹介されている。また,不器用だったり,字や絵がうまくないとどうも上手なシートが作れそうにない。自作方法のアドバイスだけで80ページ以上にも及ぶ。このあたりが衰退した最大の原因だと思われた。
さらにテレビ視聴と学力という本もあり興味がそそられたが,他にも読む本がたくさんありたどり着かず。結局,原稿は1行も書けずに今日も終わる。大丈夫か?
ロンドンの大きめの本屋さんに行くと,外国語コーナーや,児童書コーナーに,フラッシュカードが売られている。語学学習用ソフトのTVCMでも,フラッシュカードという台詞が出てくるので,英国では一般的なのかも知れない。

英国で私が授業を参観した5校の8名の教員は,授業中,計56回のICT活用を行った。すべての教室に電子黒板(Smart)と実物投影機,パソコン等が利用可能な状態になっていた。56回の活用のうち,1回は,コンピュータ室に移動して,CAI的な計算練習ソフトを活用した個別学習が行われた。それ以外の55回は,図のように整理できる。全て「電子黒板+コンテンツ」の組み合わせである。




























