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持続的なICT活用の例

 富山市教育センターの研究集録には,昨年度,小学校教員のうち91.2%が,実物投影機とプロジェクタを活用して授業を行ったと示されている。また,これらの機器の整備が進んだ2年間で,ICTを活用した市内小学校の授業は,それ以前の4.3倍にあたる年間99,397時間に増加したとも書かれている。
 小学校教員数は,約1200名。単純に計算すると,一人90時間程度はこれらのICT機器を活用したことになる。富山市の大きさを考えても,これは強制とは考えにくいし,やはりそれぞれの先生自身が役に立つと思ったことに他ならないと思う。もちろん,全ての教室分,実物投影機やプロジェクタ等が整備され,研修が盛んに行われたことも理由だろう。
 一般的に,ICTが活用されない理由の一つに,先生のICT活用スキルが低いことがあげられるが,こういう結果を見ると,ようは,こうあるべきだと,先生のニーズをつかんでいないICT活用例ばかりを伝えたりしたのが原因ではないかとすら思えてくる。役に立てば先生は使うのだ。
 加えて,ICT機器が常設される威力は大きいだろう。そういう意味では,電子黒板等の高価な機械を学校に数台入れるよりも,多少,機能不足でも気の利いた機器を全ての教室に常設することにこだわった富山市のやり方は正しかったのだと思う。
 富山市はICT活用がほとんど根付いたと思う。ただ,次の根本的な問題にも直面しているとも思う。それはICTを活用した授業技術の高度化と,よりよい授業づくりをしていくことである。幸いにして,昨年度の夏の研修から,この方向で進んでいる。さすがである。

 

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