一人一台PC

はしか(6/2)

さあ,新しい部屋で仕事をするぞ,と富山に戻ると,はしかで学生らは入構禁止.せっかく,いろいろ頼みたいことも,打ち合わせしたいこともあったのに,全然出来ない.1週間分の事務仕事をして,溜まった論文誌や雑誌を読む.
はしか?だけに,インタフェース学会誌で,電子カルテのインタフェースの問題を読んだ.底辺に流れるのは,教育と同じく,先生方に使ってもらうには~という問題だと感じた(そうははっきり書かれていないけど,そんな論調).電子カルテ化の問題として,いくつか書かれていたけども,紙なら文字の書き方や図によって医師の力量がすぐ分かるから交互に診察する病院では重要な情報だとか,医師は大事な事を中心にカルテに書くことがあるので,ウイザード形式で全てのデータを入力してしまう電子カルテに比べてあとから見たときの検索性に優れるとか,いろいろあった.うーん.さて,教育の世界はどうだろうか.そのような記録として残すべき内容は,もはや電子化すべきということにほとんど異論はないと思う.あとは,どうリンクさせて有機的に活用するかって事かな.でも…近いことはいろいろと….e-Japanの成果として,医療分野と教育分野が遅れているって言われるけど,似たような話はたくさんあるなと思った.

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校務情報化の報告書(6/29)

校務情報化の現状と今後の在り方について」の報告書をよく読んでみた.私の担当は,9500の学校へのアンケート調査のまとめだった.このアンケートは管理職を通過してから回答する仕組みになっていたから,学校長がそう考えているといえる.校務情報化の必要性は多くの学校がきちんと認めている.じゃあ,誰がやるのかってのが問題だ.学校に対しての誰が推進すべきかとのアンケート結果によれば,
 1位 情報担当者 32.2%,
 2位 教委 30.6%,
 3位 学校長 8.5%
となっている.また,校務情報化を推進する上で最も重要であると回答した割合は,
 1位 コンピュータ等の環境整備 70.4%
 2位 予算の確保 68.5%
 3位 セキュリティなどのガイドライン整備 67.0%
となっている.だから,学校長の仕事ではなく,情報担当者や教委の仕事だと考えられているわけだ.ちなみに情報化すべき校務処理の明確化は49.4%だ.また教委に対する同様のアンケートも3位までは同じ項目が並んでいる.

つまり学校現場では,校務情報化に一番大事なのは,お金と情報の環境で,実施は情報担当者と考えられているのだろう.校務情報化は校務の効率化と教育活動の質の改善だから,そんなレベルでは達成できないのは明白だ.情報教育の手引きでは,校務情報化の推進は学校長だと書かれている.教委も同様に役割は大きい.地方分権,つまり日本のトップダウンでもなくボトムアップでもない教育行政の仕組みの中では,中間にあたる教委とか学校長に期待をするしかないのだが,やっぱり難しいのかもしれない.いろいろと.
他の部分でもいろいろ思ったけども,本日は閉店.こちらは朝の6時過ぎ.また時差ぼけで早起き.せっかくなのでプールにでも行こう.

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現場に聞け!は,正しいか?(6/20)

校務の情報化は,校務を情報化するのが目標ではなく,情報化して質や効率を上げることが目標だ.以前にも,校務の情報化がなされれば,仕事の仕方が変わると書いたと思う.変わるというのは,人の配置が換わったり,仕事が無くなったりするレベルの事だ.今の仕事の仕方は,紙ベースで非同期に仕事を行うために最適化されている.新しいネットワーク時代の仕事の仕方は,非同期は変わらないけど,パラレルに出来るといった特性がある.その特性に合わせて,仕事を最適化すれば,当然,仕事の仕方も変わる.で,校務の情報化を検討する際に,どうやったらいいかを現場に聞くか? これは微妙だと思う.ガス抜きにはなるとは思うけど.きっと現場に尋ねれば,自分がくたくたになって10分かかる仕事を,楽に7分くらいで終わる方法を提案されるのがオチだ.自らの仕事を,他の仕事と抱き合わせて,ポストを削減するといった真の最適化は,たとえそういう視点があったとしても,普通は自らの首を絞めることになるので言わない.だから,管理職の上からの視点はかなり大事になる.それもあって校務の情報化は,管理職のリーダシップが重要だと言われるのだと思う.でも,アンケートによれば,本人たちはそう思っていないんだよね.

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持ち帰り仕事(6/14)

教師の仕事は持ち帰り仕事が多い.だから,一人一台のPCも持ち帰りできるようにする必要がある.だから,セキュリティ対策にたくさんの時間やお金をかける.なんてループに陥りがちだけど,真に校務の情報化が進めば,校務で持ち帰り仕事はほとんど発生しないのではと思う.もちろん,授業研究などでは持ち帰りがあるかもしれないけど,今回の一人一台は校務用.情報化したあとの状態を想像するのは難しいけど,でも,真の情報化は,仕事の仕方や人員配置などの枠組みが変わることだから,必死に未来を想像するしかない.

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暗号化(6/12)

「情報漏洩対策のために暗号化しよう」なんて言われるけども,何かしっくりこないと思っている.暗号化は,漏洩に直接効く対策ではないからだ.せいぜい漏洩して他人の手に渡っても,暗号化されているから,読まれてしまう可能性は低いでしょう程度かなと.つまり,暗号化は最後の最後に効くだけのこと.それ以前の,そもそも漏洩しない対策が重要になってくる.だって,漏洩してしまい謝罪の記者会見をしたとする.漏洩しましたが,暗号化されているので安心です,って言ってもあまり説得力がないでしょう.もちろん暗号化の目的は他にもあるけども,暗号化すれば安心みたいなキャッチフレーズには違和感を感じる.

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一人一台PCの話4(6/8)

民間企業の人たちは,この数年,セキュリティ対策の強化,個人情報保護,コンプライアンス重視,J-SOX対応などなどによって,ルールが年々複雑化して厳しくなる中で仕事を続けている.パソコンの使い方はどんどん不便になっているようだ.ついこないだまで出来ていた利用方法が,セキュリティ強化で出来なくなったりもしている.どんどん自由が無くなっている.

こう考えると,校務と授業は分けられないから,両方に使えるパソコンでないと不便だ,という主張は通用するのかなって思う.校務と授業では目指すセキュリティレベルは異なるし,セキュリティを守るためには,便利さは犠牲になるのが世の中の常識なのだ.やっぱり一人一台PCの導入は,今の仕事に合わせて導入するのではなくて,仕事の仕方までをも変える話なんだと思う.

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一人一台PCの話3(6/4)

そもそも論.
教員への一人一台のパソコン整備は何のためか? 重点計画2006(IT戦略本部)によれば,校務のためと書かれている.この事と,以前に書いた教員の裁量を考えると,教員用パソコンの機能に,現場教員の意見が強く尊重されるのは難しいだろう.もちろん,意見を言うのは認められるだろうけど,決めるのは,管理職や行政だと考えるのが筋だといえる.

意見のあげ方を間違えないようにしないと.

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一人一台PCの話2(5/29)

じゃあ授業と校務はきれいに切り分けられるか?

これは入り乱れて行われるのが通常だろう.授業の合間に校務を行うことだってある.職員室に戻れないんだけど,教室で放課後の会議の書類を作ることだってあるかもしれない.そう考えると教員用パソコンを校務用と授業用に分けて考えることは成り立たなくなる.つまり,より制限の緩い授業に合わせたパソコン,つまり教師の要求に合わせた仕様のパソコンを導入することになる.でもね,これは市民の立場から情報保護を考えれば,認めがたい機能も多いから,役所は認めないだろうね.

だから,ようは仕事のやり方も含めて,検討せよ,ってことなのだろうね.理想を言えば.あるいは,仕事の仕方までの指示を含んだパソコンの整備かな.現状を考えると,かなり難しいと思うけど.
そうそうパソコンの持ち帰り問題も,仕事のやり方まで考えて検討した方が,合理的かな.これはいずれ.

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一人一台PCの話(5/28)

教師に一人一台のパソコンを整備する話.

校務に使えて,授業に使えて,持ち帰ることができて,個人パソコンより高性能ってのが,みんなの望みなのだと思う.そんなパソコンが現実にあるか?,あるわけ無い.全てを満たすとなると,セキュリティと使い勝手のバランスを取るのは非常に難しいし,今の財政事情で高性能な新品パソコンが全ての教師に整備されるのも難しいだろう.

教師の裁量から考えてみる.

授業で画用紙を使う場合,何色を使うのかは教師の自由だ.学習目標等は定められているものの,指導方法は教師の創意工夫が大いに認められている.だから,教師用パソコンは,教師が自分で使うのだから,自分たちで仕様を決めさせて欲しいというのは,一理ある.

逆に,通知表を作成するとき,様々な色の用紙を使うことが教師の裁量で決められるかといえば,答えはNOだろう.たぶん管理職が認めない.校務については,多くについてルールが事細かに決められており,その裁量は教師に無いことが通常だ.この観点で考えると,例えば,一太郎が好きだから一太郎とか,Wordが好きだからWordとは言えず,一太郎を使いなさいと決められたら,たとえ不本意でも同意するのが筋だろう.たとえ遅いパソコンでも,使いづらいソフトでも,文句は言っても,とりあえず使うのが当然だ(会社や役所なら当然そうなる).

授業と校務で教師の裁量は大きく違う.

教師の論理は授業から出発しており,お金を握る役場の論理は校務(事務)から出発している.この二つは,なかなか相容れない.だから大事なことは,まずはこの2つの違いを理解し,その上で学校の実情を上手に伝えていくことだと思う.いきなり学校には必要だと,いろいろな要求を突きつけても,その必要性すらも理解されないかもしれない.

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